CINE QUI CHANTE/唄ふ活動写真
2014-09-08T22:34:29+09:00
scarpiaii
音楽愛好家的映画鑑賞生活
Excite Blog
【映画】音楽愛好家的2012年映画ベスト
http://dablog.exblog.jp/17076296/
2012-12-31T23:59:00+09:00
2012-12-31T17:51:36+09:00
2012-12-31T17:51:36+09:00
scarpiaii
映画館
今年も200本弱の映画を観て、そのうち映画館で観たのは約半分(ちょっと減りましたね)。なんやかやで150本くらいが初めて観る作品というのは変わらず。
去年書いた通りミュージカル映画は少なくて、公開されたのがビックリの『ザ・マペッツ』、『ロック・オブ・エイジズ』『レ・ミゼラブル』くらい。
アメリカ公開作をみてもホイットニー・ヒューストンの急逝で話題になった『Sparkle』のリメイクはビデオスルー決定、アナ・ケンドリックがひさびさに歌う『Pitch Perfect』も日本公開は未定、またまた冬の時代、突入って感じでしょうか?
歌うシーンというだけなら、『SHAME-シェイム-』の"ニューヨーク・ニューヨーク"はとても印象的でした。
ちなみに『レ・ミゼ〜』はまだ観てないので下記のリストには入ってません。
というわけで、2012年印象に残った作品たち。
『果てなき路』
1枚のDVDからスタートするにも関わらず、「映画」についての話になっていくところはさすが、モンテ・ヘルマン。
映画についての映画(バックステージもの)が好き、というのもあるのですが、ヒロインの佇まいに象徴されるように、全体に漂う非リアル感、儚さというのものにどうしようもなく惹かれていくのです。
『裏切りのサーカス』
2012年もっとも良い映画。好きとか嫌いとかではなく、これほど良い映画を観られるということが映画館に通う幸せでもあるのです。エンディングのフリオ・イグレシアスの歌う"Beyond The Sea"にのせた長い長いシークエンスは、音楽を最も効果的に使った名シーンとして記憶に残るでしょう。
『ジョン・カーター』
良い悪いではなく、好きな映画。いや、べつに世間で言われているほど悪い映画ではないですけど。それどころか「火星のプリンセス」という、あまりにも有名すぎる原作をよくぞここまでのレベルで映像化してくれたと拍手喝采を送りたいほどの力作。まぁ、デジャー・ソリスのイメージについてはみなさん、それぞれ言い分があるでしょうが。
『アイアン・スカイ』
こちらは低予算&オリジナル脚本ながら、同じく古典SFらしさを楽しめる好篇。政治的にさらに突っ込んだノベライズ本(高橋ヨシキ著)もおすすめ。
『ジョイフル♪ノイズ』
『キャンプ』『Bandslam』のトッド・グラフ監督最新作。正調ミュージカル映画ではないものの、3作続けて音楽映画を作り続けている監督ならではの音楽演出が泣かせる。今シーズンのブロードウェイ公演『Newsies』で脚光を浴びたジェレミー・ジョーダンの歌声が聴けるのもよい。
『ザ・マペッツ』
小規模ながら前作『ゴンゾ宇宙に帰る』以来13年ぶりのシリーズ公開となったマペット映画第7弾。本国でも2000年代はTV映画へと押しやられていたマペットの復権! とはいえシリーズのほとんどが劇場未公開ということを考えると、日本におけるマペットたちの不遇ぶりがよりいっそう際立つ。あ、もちろんミュージカル映画。
『白雪姫と鏡の女王』
ミュージカル映画が少ない中、そうではない映画にミュージカルシーンを探すのも音楽映画好きの努め。予告篇のときから注目していた本作のボリウッドミュージカルシーンは眼福。せっかく音楽がアラン・メンケンなんだから本編もくまなくミュージカル化しちゃえばよかったのに。石岡瑛子の衣裳もよかった、RIP。
『ドラゴン・タトゥーの女』
音楽映画?そう、"移民の歌"が流れるオープニングを観れば、これが現役ボンド役者を担ぎ上げたフィンチャー版007だということに気づくはず。そしてタイトルにもあるように本家ボンド映画と違いこちらは女性が主人公。エンディングでは『レジェンド/光と闇の伝説』の"Is Your Love Strong Enough"がカバーされ、女性が争いを収めると示唆される。
『私が、生きる肌』
ペドロ・アルモドバルはマスコミの扱いという意味で、人生に重要な転機をもたらしてくれた監督。この最新作ではやっぱりジェンダーがテーマとなっていて、ネタバレになっちゃうからうまく言えないけど、いやホント、よくこんなこと思いつくわ。
『気狂いピエロの決闘』
もうひとつスペイン映画。アレックス・デ・ラ・イグレシア監督の映画は久しぶりに観たけれど、これはせつない。でも、えげつない。
以上が劇場公開作10選。
DVDスルーで面白かったのは、
『フットルース 夢に向かって』
『アナザープラネット』
『ブルー 初めての空へ』
あと、去年焼かれたニュープリントがフィルムセンターで上映されたので今年も
『ストリート・オブ・ファイヤー』
に通うことができました。ありがとう。]]>
【舞台】音楽愛好家的2012年ステージ
http://dablog.exblog.jp/17071217/
2012-12-30T23:59:00+09:00
2012-12-30T20:09:24+09:00
2012-12-30T20:09:24+09:00
scarpiaii
劇場
「LIVEも全然行かなかったので、来年はもうちょっとステージものを重視したいところ。」
今年もLIVEは全然だったけど、ミュージカルは…
行き過ぎだろ。
『ロッキー・ホラー・ショー』は東京公演初日と大千秋楽2回の観劇なので、11本12回、去年の倍。
これでも、秋口の大根仁演出×森山未來主演の『ヘドウィグ〜』や宮本亜門演出『ウィズ』を見逃しているのだから、観たいもの全部観てたら一体何本になるのだろうね?
ミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』@赤坂ACTシアター
『ラ・カージュ・オ・フォール/籠の中の道化たち』@日生劇場
『ロッキー・ホラー・ショー』@池袋サンシャイン劇場
『マイワン アンド オンリー』@青山劇場
ミュージカル『エリザベート』@帝国劇場
オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『リトルショップ・オブ・ホラーズ』@本多劇場
ミュージカル『サンセット大通り』@赤坂ACTシアター
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』@東京国際フォーラムホールC
ミュージカル『ファンタスティックス』@銀座博品館劇場
『RENT』@シアタークリエ
『プロミセス・プロミセス』@新国立劇場 中劇場
1月の3本はオカマ尽くし。『スパマロット』では池田成志が、『ラ・カージュ〜』ではもちろん市村正親が、『ロッキー〜』の主役古田新太も。でも一番の発見は『ラ・カージュ〜』の新納慎也!
『リトルショップ〜』の歯科医オリン役で完全にノックアウト!オカマ演技を引きずったようなエキセントリックな存在感で、登場した途端、完全に場をさらっていく。
是非、新納フランケンフルターで『ロッキー・ホラー・ショー』が観たい!
昨年『レ・ミゼ~』を観たので今年は『エリザ~』初体験。ウィーン・ミュージカル第1弾作品はなるほど、オーストリア国民にとって自国の『エビータ』が作られた感激と賞賛を一身にうけ、拍手喝采の中、産声をあげたに違いない。宝塚版~東宝版ときて日本語上演版は独自の進化を遂げているようだけど、作品の持つ育ちの良さは変わらず感じられる。
なぜいま?な感もある『マイワン アンド オンリー』(ブロードウェイ初演は1983年)。トミー・チューンとツイッギーの主演でガーシュイン兄弟の『Funny Face』をリメイク、として始まった企画は、蓋を開けてみれば度重なる演出家と脚本家の交代(初演時)が物語るようにフロップ感満載のアチャラカミュージカル。まずストーリーがむちゃくちゃ。それでも長身の坂本昌行は果敢にトミー・チューンに挑戦し、来日公演時にはサンディ・ダンカンが努めたヒロイン役の大和田美帆も頑張った。終盤、彼女がアンサンブルに紛れて身を隠してるときはホントにどれだか分からなかったもの!(褒めてます、彼女はお気に入り)
『マイワン〜』に続き、まさか日本で観られるとは思ってもいなかった作品が『サンセット大通り』。ロイド=ウェバーの大風呂敷が最大限に肥大していた頃の作品で、その大掛かりな舞台装置ゆえにツアー・カンパニーは不可能といわれていたので、日本公演が観られる嬉しさ反面、いったいどうやるの?といった疑問でいっぱいになりながら観劇。結果はベストとは言えないまでも大満足。原作が良いからというのもあるけどね。懸案の装置は(おそらく)少ない予算ながら、ミニマルに効果をあげられるようデザインされ、配置されており映画のシーンを彷彿とさせる箇所もいくつか。役者も日本人には難しすぎる役が多い中、違和感無く物語に引き込まれる素晴らしさ。特にノーマ役の安蘭けいとマックス役の鈴木綜馬は若すぎるんじゃないの?という不安を払拭してくれた。
もうひとつ『プロミセス・プロミセス』も98年の紀伊国屋サザンシアター公演を見逃して以来、待ちに待ったミュージカル。バート・バカラック&ハル・デイヴィッドによる初ブロードウェイ作品は長らく音盤で親しんでいて、映画『キャンプ』で"Turkey Lurkey Time"がミュージカルシーンとして映像化されたのを観たりして期待も高まっていた作品。舞台作品としては原作(映画『アパートの鍵貸します』)&楽曲ありきでまとまりを欠いており、初演当時(1968年)でも先行作品『努力しないで出世する方法』などサラリーマンものとの類似が気になったのではなかろうか。今回の日本公演は2001年のブロードウェイ・リバイバルを底本としており、初演には無かったバカラック/デイヴィッド作のヒット曲が追加され、さながらカタログ・ミュージカルの様相を呈しているが、それならもっとスピーディーにヒット曲レビューとして演出されていても良かったと思う。
『ピーターパン』と『ファンタスティックス』は自分のミュージカル好きの原点ともいえる作品で、序曲がかかった瞬間から落涙。約10年ぶりの『ピーターパン』は子供にやさしい3幕ものに仕立て直され、『新・〜』とついていた頃の演出と違って原作に敬意を払った、好ましいプロダクション。これまで強面&偉丈夫といったイメージできていたフック船長役に武田真治というのが新味。実際、武田フックはこれまでにない幼稚なフックで、ネバーランドが大人にならない者たちの世界であることを十二分に表現している。『ファンタスティックス』はここ数年日本で上演されてきた『亜門版〜』ではなく、日本初演でエル・ガヨ役を演じた(今回も)宝田明による演出版。『亜門版〜』がきらびやかさと引き換えに失ったオフ・ブロードウェイのシンプルさ、素朴さを目指した演出は旧来の『ファンタスティックス』ファンに響くだろう。
あまり評判の良くなかったエリカ・シュミット演出に代わり、オリジナルを手掛けたマイケル・グライフがブロードウェイ・リバイバルをもとに日本語上演を演出というので初日本語『RENT』。この作品が好きだということは再確認できたし、エンジェル愛は高まったけど、『RENT』はいまクラシックへと生まれ変われるかどうかの瀬戸際にいると思う。時代にコミットし過ぎた作品は、ときに時代とともに過去へと流されていく運命にあるけれど…
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【音楽】音楽愛好家的2012年音盤
http://dablog.exblog.jp/17070507/
2012-12-29T23:59:00+09:00
2012-12-30T20:11:33+09:00
2012-12-30T17:13:06+09:00
scarpiaii
レコ屋
もっぱら、いままで耳にしなかった旧音源をDIGる日々でございます。
HMVの縮小、タワレコのリニューアルのせいで、ネット購入率がグンと高くなりました。
今年、紙ジャケ化で圧縮相成ったのが、フィレス関連、マンハッタン・トランスファー、アル・ジャロウ、アート・ガーファンクルなど。
でも、CD棚は溢れかえってます。なんとかせにゃ。
純粋な新作は数えるほどなので、そのまま紹介。
ミートローフ/地獄へのフリーフォール
今回はめでたく日本盤もリリースされた最新作。
ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ/マイ・ハート・イズ・ホーム
これを新作としてカウントしていいのかどうかは甚だ疑問。
グランドファーザーズ
これも現役BANDと言っていいのか微妙ですが、後追いファンとしては新作発表が単純に嬉しかったのです。
ミュージカルのキャスト盤、今年は全然新作を買ってないのですが、これはね。
Newsies (Original Broadway Cast Recording)
ディズニーだしアラン・メンケンだし、元になった映画版より面白そうだし。
新作はこんなもの。
LIVEでは11月のレコ発、12月のクリスマスパーティー、どちらも素晴らしかった虫博士率いるinsect taboo。
アエラに載ったLIVE評が、やや大袈裟過ぎるきらいもあって好事家の興味を惹きそう。
デビューアルバムが出ているので買わなきゃね。
insect taboo/SONGISM
再発ものではミシェル・ルグランのグリフォン盤LIVE×2枚。
ミシェル・ルグラン/ライヴ・アット・ジミーズ
ミシェル・ルグラン・アンド・フレンズ
貼付けた映像はグリフォン時代の盟友フィル・ウッズとの2001年LIVE
同時代のSADE、EBTGに比べると圧倒的に知名度が低いものの、後にアシッド・ジャズといわれるサウンドの萌芽が詰め込まれたワーキング・ウィークの1stが12インチ音源をプラスしてCherryRedから再発。
ワーキング・ウィーク/ワーキング・ナイツ~デラックス・エディション
サイモン"ブース"エマーソンのキャリアと功績はレココレできちんとまとめるべき。
新作には耳を傾けずに何をしていたかというと、2009年の死後もLIVE音源を中心にリリースの続くMink DeVille〜Willy DeVilleにハマり音源を掻き集めておりました。
Willy DeVilleとの出会いは、映画『プリンセス・ブライド・ストーリー』の主題歌"Storybook Love"と、その数年後に出たニューオリンズ録音盤『Victory Mixture』をたまたま手にしたのが始まり。同時期にMink DeVille時代の音源がCD化されたりで何度かレコード屋で目にしていたけれど、そのまま時は過ぎていき正直、2000年代の活動状況なんて全然知らなかった。それがふとしたきっかけで聴いてみたら、いまの自分にピタッとハマっちゃったというわけ。
今年は英国Ace Recordsから90年代音源が3枚再発されてます。
Willy DeVille/Backstreets of Desire
『Victory Mixture』に続く92年作。全曲カバーだった前作と異なりオリジナル曲が並ぶものの、ニューオリンズR&Bの影響大。
Willy DeVille/Live in Paris & New York
93年にフランスFnacの編んだベストLIVE盤。Mink DeVille時代の曲も収録。
Willy DeVille/In New Orleans
95年、ソニーフランス系列のWotre Musicからリリースされた編集盤『Big Easy Fantasy』と『Victory Mixture』をまとめてダブり曲を省いたニューオリンズセッション御徳用盤。
最後に、フィジカルリリースは死滅したと思っていた英米のシングルCD事情。こんなものが出ていたので記念に。
アデル/スカイフォール
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【映画】We're Not Gonna Take It 〜『ロック・オブ・エイジズ』
http://dablog.exblog.jp/16496180/
2012-10-02T21:10:00+09:00
2012-10-09T00:21:18+09:00
2012-10-02T22:59:53+09:00
scarpiaii
映画館
監督:アダム・シャンクマン
脚本:ジャスティン・セロー、クリス・ダリエンゾ、アラン・ローブ
音楽:アダム・アンダース、ピア・アストロム
【ネタバレ】あります!!!!
「トム・クルーズが唄う!」という惹句は、「ガルボがしゃべる!」ほど魅力的には聞こえない。
なぜならば、われわれはすでにトム・クルーズの歌声を耳にしているからだ。
80年代のMTV映画で60年代のポップスを唄うという行為と、2012年に80年代の楽曲を援用したミュージカル映画で唄うという所業は、シンクロニシティーも感じさせ、同時に時代の趨勢をも感じさせる。
それでも、トム・クルーズという俳優は、あくまで真摯に、クソ真面目に役柄へアプローチする。
その誠実さは一見に値する。
達者な役者は、どんな舞台であっても褪せぬ輝きを放つもの。本作でも、トム・クルーズを筆頭に、ポール・ジアマッティ、アレック・ボールドウィンらは自身の持ち味を十二分に発揮している。
シンガーという側面でみれば、メアリー・J・ブライジのパフォーマンスも圧巻である。
しかしながら、本作に対し諸手を上げて賞賛を表明できないのは、ユーモアのセンスの不在に他ならない。
これが、コメディとして演出されていれば? 80年代の産業ロックを批評的に眺めつつ、それでもなおロック礼賛の物語として帰結していれば?
はて、監督のアダム・シャンクマン、かような個性の人物であったか? と疑問にも思う。
本業たる振付(本作でクレジットされているのはミア・マイケルズ)も精彩を欠いている。
もしこれがケニー・オルテガ(『ハイスクール・ミュージカル』シリーズの監督・振付家)作品だったなら、「シスコはロック・シティ」と「ウィア・ノット・ゴナ・テイク・イット」のシュプレヒコール・シーンを素敵なアンサンブル・ダンスナンバーに仕立てたに違いない。
いやいや、根本から辿っていこう。
もはやオールディーズともいうべき、20年以上前の既成楽曲を使用してミュージカルを創作する、という課題に対峙した他の作品はどうだったか? 考えを巡らせてみよう。
既成楽曲を利用した、いわゆるジュークボックス・ミュージカル(カタログ・ミュージカルともいう)の代名詞ともいえる有名作で映画化もされた『マンマ・ミーア!』。
遡上にあげられたのは、70年代を席巻したABBAのスウェーディッシュ・ポップス。
ステージ化に際し、舞台に選ばれたのはエーゲ海に浮かぶギリシアの孤島。主人公は女手ひとつでホテル経営と一人娘の子育てに邁進してきた女性。娘は結婚間近で母もまた自分の恋に対面する。
楽曲を使用する以上、歌詞の部分と物語に関連性を見いだすのは容易だが、着目すべきは楽曲が生まれた背景と物語の背景がかけ離れているということである。
スウェーデンで生まれた楽曲、ギリシアを舞台にした物語、そして唄は英語で歌われている。
次に思い起こしていただきたいのは映画オリジナルのミュージカル作品『ムーラン・ルージュ!』。
カンカン踊りで名高いナイトクラブを舞台に、踊り子と作家の恋模様を虚実ない交ぜに描いた物語は、『ラ・ボエーム』や『椿姫』といったオペラ作品からの影響も色濃い、典型的な悲恋譚。
ここて使用されている楽曲は60年代から90年代までの英米のヒットソングと幅広いが、物語の舞台は遠く離れた19世紀末のパリである。
ここでもフランスを舞台にした物語が、台詞も唄も英語で繰り広げられる。
もうひとつ例を挙げよう。
映画化こそされていないもののロンドンのウエストエンドで大ヒットし、日本でもツアー・カンパニーで上演された舞台ミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』。
使用されているのは、英国を代表するロック・バンド、クイーンの70〜80年代の楽曲。
物語の舞台はロック音楽がタブーとされている未来の英国。
この作品、大衆に認知されている楽曲のおかげで、会場が巨大カラオケBOXの様相を呈する盛り上がりをみせているものの、物語はお粗末きわまりなく、ミュージカルとしての完成度は著しく低い。
例えばこんなシーンがある。
過去のロックの隆盛を知らない未来の子供たちが、遺跡の中から見出したロック的なものと思われるキーワードをロック再興のシンボル的に扱おうとするのだが、そこで(笑いを取ろうと)引き合いに出されるのが「ブリトニー・スピアーズ」。
正直、ぜんぜん笑えない。
前掲の2例との違いがおわかりになるだろうか。
『マンマ・ミーア!』や『ムーラン・ルージュ!』が行ったのは、楽曲と物語をできるだけ引き離すこと。
有名楽曲であればあるほど、それぞれの人にそれぞれの思い入れが存在する。だからこそ、それはヒット曲足り得ているのであり、たったひとつのメロディがおそろしく豊穣な物語を持っている。
曲にはそれが生まれ、受け入れられた背景があり、ミュージカル曲として、作り手の意図する物語として機能させるためには、一度、その出自から切り離してやらなければならないのだ。
『ロック・オブ・エイジズ』に話を戻そう。
この作品もまた、ジュークボックス・ミュージカルの舞台を原作とした映画化作品である。
2006年のLA公演から舞台はスタートした。2008年にはオフ・ブロードウェイ公演を行い、翌09年にブロードウェイ・デビューを果たしている。
監督のアダム・シャンクマンはブロードウェイ公演を観劇し、観客が歌詞を知り、舞台とともに歌う姿に感銘を受けたとコメントする。
それ、『ウィ・ウィル・ロック・ユー』の日本公演のときにぼくも観たよ。
本稿を書くにあたって、いくつかの『ロック・オブ・エイジズ』ブロードウェイ公演のレビューにあたったのだが、映画化に際しかなりの改変がなされていることがわかった。
例えば、舞台版でバーボン・ルームに対立するのは立ち退きを目論む建設会社の社長とその息子で、そのからみで市長こそ出てくるものの映画でキャサリン・ゼタ=ジョーンズが演じた役は映画化時の創作であるとか、ロック界のスーパースター、ステイシー・ジャックスに挑んでいくローリング・ストーン誌の記者もまた映画オリジナルのキャラクターだとか、舞台版にはそもそも現代から80年代のLAへと誘う狂言回し(映画版ではラッセル・ブラントが演じているロニー)が登場するとか。
反対派にゼタ=ジョーンズ扮する市長夫人を登場させたのは、ほぼ同様のストーリーラインを持つ『バーレスク』という先行作品があることも影響しているだろう。しかしながら、彼女のキャラクターの来し方行く末はあまりにも付け焼き刃でヒドすぎる。
ステイシーの役回りの変化は、良くも悪くもトム・クルーズをキャスティングできたことが大きいかも知れない。スター俳優のイメージ維持のために舞台版にあったエッジは消え失せることになったが、それでもステイシーが物語とともに成長するキャラクターへと変化したのには功を奏した側面もあったと思う。
舞台版『ロック・オブ・エイジズ』は、アリーナ・ロックのミュージカルパロディをみせる舞台として機能している。
だからこそ、客席に座った観客を誘う狂言回しが必要だったのだ。
『キャバレー』のMC役のように、観客に語りかけ、主人公たちの生きる「80年代のLA」へ導くロニーの姿は、映画版ではバーボン・ルームという店で出演者を紹介する姿にその名残をとどめている。
問題は、リアリティー・ラインだと思うのだ。
リアリティー・ラインとは、観客が物語の荒唐無稽さを受け入れるための、最低限の約束事である。
作り手がその設定を誤ってしまえば、観客は途端に物語への興味を失い、残された時間、退屈と戦いながら作品のあら探しに奔走することとなる。
『ロック・オブ・エイジズ』を観ていて、気になった点が二つある。
ひとつめは、シェリーとドリューの最初のデートのシーン。
歌手志望のドリューは、昨夜出逢ったシェリーからインスピレーションを受けて書いた曲のさわりを披露する。
それは、ジャーニーの「Don't Stop Believin'」の出だし。
もうひとつは、シェリーの進言でドリューのバンドがステイシー・ジャックスの前座に抜擢されるくだり。
バーボン・ルームのオーナー、デニスは「3曲演奏、カバー曲はなし」と告げる。
で、彼らが演奏するのがウォレントの「Heaven」と、トウィステッド・シスターの「I Wanna Rock」。
物語の舞台は1987年、LA。
舞台版で、狂言回しが果たしていた役割はどんなだったのだろう? と思いを馳せる。
観客は、どんな87年に身を置けば良いのだろう?
さらにジュークボックス・ミュージカルの例を。
これもまた、映画オリジナルのミュージカル。『アクロス・ザ・ユニバース』では、ザ・ビートルズの楽曲を使用しながら、ザ・ビートルズ自身が活躍した時代に生きた若者たちを描き出す。
しかしそこには、ザ・ビートルズというバンドは存在しない。
よく似てはいるけれど、われわれが知るのとは違う、存在しなかった60〜70年代。
『ロック・オブ・エイジズ』の物語は、ごくごく単純なビルドゥングス・ロマンであり、ボーイ・ミーツ・ガールのストーリーである。映画化にあたり改変されたロック・スター、ステイシー・ジャックスの挿話も含め観客の共感を得る要素は充分にあった。
それが正しい方法で観客の前に姿を現していたならば。
いやでも、やっぱり
ぼくらにこれはないわ。
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【セットリスト】Another Time, Another Place…
http://dablog.exblog.jp/16230567/
2012-09-15T23:59:00+09:00
2012-09-19T03:15:52+09:00
2012-09-19T03:13:37+09:00
scarpiaii
イベント
みなさん、ハートランドからの手紙は届きましたか?
ウチには届いてません。佐野元春と聞くと牧瀬里穂さんと稲垣吾郎ちゃんの顔しか浮かんでこないミーハー者です。ヒューヒューだよ。
「ボブ・ディランのように詩を書き、フィル・スペクターのようにサウンドを作り、デュアン・エディのようにギターを弾き、そして何よりもロイ・オービソンのように歌おうとした」
というのは、80年代に『明日なき暴走』のレコーディングを振り返ってボス自らが残したコメントですが、佐野元春以外にもこのアルバムに多大な影響を受けたレコーディングは数多く、ジミー・アイオヴィンは、ダイアー・ストレイツのレコーディングにもロイ・ビタンを迎え、トム・ペティやスティーヴィー・ニックス、ローン・ジャスティスとのアルバム制作でその音像を押し拡げるのですが、その起源はフィル・スペクターによるジョン・レノンのロックンロール・セッションに遡ることができるのです。
一方で、ジム・スタインマンは、ミート・ローフとのデビュー作でEストリートバンドからロイ・ビタンとマックス・ウェインバーグを招聘、セリーヌ・ディオンのプロデュース時にも自身のウォール・オブ・サウンドを構築しています。
そんなジミー・アイオヴィンとジム・スタインマンが邂逅を果たした『ストリート・オブ・ファイヤー』ではライ・クーダー・バンドがクライマックスでリンク・レイの「ランブル」を演奏するも残念ながら音源化されず。
最近でもレディー・ガガが「エッジ・オブ・グローリー」で、ボスとともに『明日なき暴走』のジャケに写っているクラレンス・クレモンズをフィーチャー。
ジム・スタインマンのサウンドを支え続けてきたトッド・ラングレンもまた、ロックンロールの寓話にふさわしい音色を奏でているのです。
01.SOMEDAY/矢野顕子
02.Expresso Love/Dire Straits
03.Don't Do Me Like That/Tom Petty And The Heartbreakers
04.Never Be You/Maria McKee
05.Sweet Little Sixteen/John Lennon
06.You Took The Words Right Out Of My Mouth (Hot Summer Night)/Meat Loaf
07.River Deep, Mountain High/Celine Dion
08.Rumble/Link Wray
09.Night/Bruce Springsteen
10.The Edge Of Glory/Lady Gaga
11.Couldn't I Just Tell You/Todd Rundgren]]>
【告知】十五夜アバンチュール
http://dablog.exblog.jp/16166459/
2012-09-11T19:27:00+09:00
2012-09-11T20:36:28+09:00
2012-09-11T20:36:27+09:00
scarpiaii
イベント
今週末の9/15(土)19:00~、
渋谷、道玄坂上のBar Sazanamiで、
お店のDJブースを友人たちと占拠して、自分たちの好きな曲や、聴きたい曲をかけまくります。
素人DJゆえ、お聞き苦しいところもあるでしょうが、
いい音楽を肴に、旨い酒を飲みましょう!
という集いですので、音楽好き&酒好きなみなさまのご来場お待ちしています。
9/15(土) 19:00~
@Bar Sazanami
東京都渋谷区円山町5-3萩原ビルB1F
03(6657)3870
http://barsazanami.com
Charge 1,000yen with 1 drink]]>
【動画】バズ・ラーマン版『華麗なるギャツビー』予告篇
http://dablog.exblog.jp/15390156/
2012-05-23T23:10:52+09:00
2012-05-23T23:10:38+09:00
2012-05-23T23:10:38+09:00
scarpiaii
予告篇
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【映画】音楽愛好家的2011年映画ベスト
http://dablog.exblog.jp/14291429/
2011-12-31T20:00:00+09:00
2011-12-31T12:22:11+09:00
2011-12-31T03:13:28+09:00
scarpiaii
映画館
今年、映画館で観た本数は127本(併映の短編含む)。旧作だけど初見のものもあったり、新作だけど映画館では観られない(or見逃した)作品もあったりで、カウントが難しくなってます。なんやかやで200本弱の映画を観て、150本くらいが初めて観る作品という計算。
そう言えば、去年のエントリーで取り上げた故ケン・ラッセルの『ボーイフレンド』はWarner Archiveでめでたく円盤化されました。TSUTAYAがWarner Archiveのローカライズを始めたので日本語字幕付きも注文できるよ。こうゆうサービスは利用者がいないとすぐ見切られちゃうのでみんなガンガン注文しましょう。ぼくはとりあえずラッセル・マルケイ監督『レイザーバック』をオーダーしました。
さて本題。今年は昨秋に続き企画された石井隆監督特集第2弾で監督作品をほぼ網羅。一方、新作邦画は、特に後半、あんまり観なかったのでベストには入ってません。って去年も無かったか。いえね、今年は友人の関わった映画が3本もあって(『冷たい熱帯魚』『劇場版 名探偵コナン 沈黙の15分』『アベックパンチ』)、贔屓目なしに好き嫌いがつけ辛いというのもあります。
洋画も『シカゴ』から10年続いたブロードウェイ・ミュージカルの映画化が昨年の『NINE/ナイン』で一段落(奇しくもともにロブ・マーシャル作品)し、新作ミュージカルに出会えなかったのは残念。
『フットルース』のリメイク作『フットルース 夢に向かって』はどうやらミュージカルじゃなさそうですし(日本ではDVDスルーだし)、アメリカでは暮れに『The Muppets』が公開されましたけれども、これまでのシリーズの経緯から日本公開は望み薄だし、来年、『Rock Of Ages』と『Les Miserables』がくるまで暫しお休みといったところ。
というわけで、多分に偏りもありますが、2011年印象に残った作品たち。
『くまのプーさん』
文句なしのベスト。たまたま観た友人の勧めで観にいったら、これがもう素晴らしくて素晴らしくて。オープニング&エンディングの実写パートもいいし、歌もいい。そして子供向けだからと手を抜かない作品世界の構築に驚嘆する1時間。短いところもいいよね。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』
『キックアス』に続きジェーン・ゴールドマン&マシュー・ヴォーンのいい仕事。歴史改変ものというのがまたコミックらしくてよい。主題歌は『スターダスト』に続いてまたもやTake That。
『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』
凡百のハリウッド製『三銃士』にはないブルボン王朝への敬意がある、ひさびさのまともな『三銃士』。ぽっちゃりとした従者プランシェの活躍、飛行船のスペクタクルなど、ポール・W・S・アンダーソンはおそらく、リチャード・レスター版を底本にしているはず。
『ミスター・ノーバディ』
パラレルワールドというSF的なアイディアを映像化した力作。同趣向では『ミッション:8ミニッツ』もよかったけれど、風呂敷の広げ方も、幕の引き方も本作には及ばない。
『塔の上のラプンツェル』
今年は純粋なミュージカル新作が無くて残念。この映画の酒場のシーンはそんな飢餓感を満足させてくれる名シーンだったけど、全体としてみると歌が少ないよね。というか唄うのがほとんど主人公とお母さんだけっていうのもなぁ。
『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』
と思ったら、思いがけないところでアラン・メンケン作曲、デイヴィッド・ジッペル作詞のレビュー場面に出くわして大興奮。現代パートさえ無ければもう少し評価アップするのにって思うとフランチャイズも善し悪し。『マイティ・ソー』なんて完全に『アベンジャーズ』の前振りだったし。
『イリュージョニスト』
うわぁ、2011年になってジャック・タチの新作が観られたよ。シルヴァン・ショメは丁寧にタチのパントマイム芝居をトレース、アニメーションってこんな使い方があるんだなぁとビックリするとともに感激。
『ブラックスワン』
ビデオを手に入れてすぐに、あのナイトクラブのダンスシーンをコマ送りで1枚ずつ確認しちゃいました。みなさんもどうぞ。
『ドライブ・アングリー3D』
ミートローフのアルバム『地獄のロック・ライダー3』収録の「Alive」という曲(のカバー)が、この映画のエンディングで高らかに鳴り響くのだけど、あのアルバムシリーズの持っていた世界観、アートワークの意匠がまさにピッタリはまる映画。
『モールス』
去年、『ぼくのエリ』を入れたけど、80年代のアメリカに舞台を移したリメイクは、その他の改変も含めてジュブナイル感倍増。それでも原作への敬意を感じるし、なにより新生ハマーフィルムの吸血鬼モノだし。
以上が新作10選。
期待外れだったのは『エンジェル・ウォーズ』で、娼館を舞台に歌と踊りに期待していたのだから肩すかされてもしょうがない。で、観ながら考えていたのがコレってザック・スナイダー版『スイート・チャリティ』なんじゃない?ってこと。帰宅して早速見直してみましたよ『スイート・チャリティ』。
そして、改めてボブ・フォッシーの凄さに気づいてしまったという次第。
あと「午前十時の映画祭」。『2001年宇宙の旅』が上映できなくなったおかげで、『ストリート・オブ・ファイヤー』がエントリー。ほんとは毎日のように通いたかったけど、さすがにそれは叶わず。他にも『サンセット大通り』『素晴らしき哉、人生』『ザッツ・エンタテインメント!』などなど。お世話になりました。
まさかの再鑑賞が叶ったのは円谷プロ制作の火曜サスペンス劇場『乱れからくり ねじ屋敷連続殺人事件』。映画版には無い迷路庭園のビジュアルインパクトが強烈。
劇場公開の旧作では『赤い靴』のデジタル・リマスターが素晴らしい出来。こんなに綺麗な映画だったとは!
DVDスルーは正直はずれが多かったけれど、例外は映画秘宝で添野知生さんが紹介していた『アメージング・ハイウェイ60』、前々から気になっていたのでようやく鑑賞。低予算だけど法螺話らしい怪しさ満点でよかった!おすすめ。
最後に短篇をひとつご紹介。
"Bailout!" trailer from yoshiki takahashi on Vimeo.
『ヘルドライバー 』の特典映像として入ってますので是非ご覧ください。]]>
【音楽】音楽愛好家的2011年音盤
http://dablog.exblog.jp/14288994/
2011-12-30T20:21:00+09:00
2011-12-30T23:30:09+09:00
2011-12-30T20:21:23+09:00
scarpiaii
レコ屋
それでも新しい音盤というのは次から次へと出てくるもので、あぁ!資金と空間がっ!
印象に残ったものを並べると、新譜といいながら全く新しい音楽ではないというところがミソ。
ルーマー/シーズンズ・オブ・マイ・ソウル
全体を貫く60年代感。ボーナストラックで「It Might Be You/君に想いを」を収録。
ニューヨーク・ドールズ/ダンシング・バックワード・イン・ハイ・ヒールズ
再結成ドールズにはあまり興味惹かれてなかったんだけど、これはドールズというよりDavid JohansenソロやBuster Poindexter名義に近い世界だわ。
今年のトニー賞を盛り上げた『サウスパーク』チームのミュージカル一騎打ち。トレイ・パーカー&マット・ストーンは『アベニューQ』のロバート・ロペスと組んで、得意のモルモン教を扱った『The Book Of Mormon』を。対するマーク・シャイマンは『ヘアスプレー』チームを率いて、映画化もされた稀代の詐欺師を描く『Catch Me If You Can』。
The Book of Mormon (Original Broadway Cast Recording)
Catch Me If You Can (Original Broadway Cast Recording)
スパイダーマン・ターン オフ ザ ダーク
ミュージカルをもうひとつ、いろんな意味で話題作となったマーヴェル・コミック初のシアター・プロダクション。
Kid Creole & The Coconuts/I WAKE UP SCREAMING
昨年のコーティ・ムンディに続いて、キッド・クレオールの新作が聴けるなんて!
ランディ・ニューマン・ソングブック VOL.2
Randy Newman/Live in London
ピクサー作品でコンスタントに活動を続けるランディ・ニューマンは相変わらずのマイペース振り。
Van Dyke Parks Vol. 1-Arrangements
若手とのコラボレーションが目立つヴァン・ダイク・パークスは突如レア音源をリリース。これは嬉しい。
ホワット・マターズ・モスト:バーブラ・シングス・アラン&マリリン・バーグマン
前述の「君に想いを」や、ミシェル・ルグラン作品の英語詞も数多く手がけるアラン&マリリン・バーグマン ソングブックはこれまでも様々なアーティストが吹き込んでいるが、御大バーブラ・ストライザンドが登場。
ミシェル・ルグラン/ノエル!ノエル!ノエル!
そして、ルグラン翁にも新作。素敵なクリスマス・アルバム。
おまけ。再発も充実してました。
Traffic/John Barleycorn Must Die (Deluxe Edition)
Candy - Original Soundtrack
フィル・スペクター・プレゼンツ~フィレス・アルバム・コレクション
ビーチ・ボーイズ/スマイル(デラックス・エディション)
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【舞台】音楽愛好家的2011年ステージ
http://dablog.exblog.jp/14287968/
2011-12-29T23:11:00+09:00
2011-12-30T17:13:19+09:00
2011-12-30T17:13:19+09:00
scarpiaii
劇場
LIVEも全然行かなかったので、来年はもうちょっとステージものを重視したいところ。
『ヨセフ・アンド・ザ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』@東京国際フォーラムホールC
ブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド〜フリート街の悪魔の理髪師〜』@青山劇場
『レ・ミゼラブル』@帝国劇場
『ロッキー・ホラー・ショー』@KAAT神奈川芸術劇場
『ダンス・オブ・ヴァンパイア』@帝国劇場
念願の『ヨセフ〜』は、震災前夜に滑り込みで鑑賞。音盤やビデオ作品で慣れ親しんでいた通りの楽しげな舞台。
初演を逃し、映画版の完成度もあって期待の高まっていた『スウィーニー・トッド』の再演。安定感のある市村正親の素晴らしさを堪能。『ペテン師と詐欺師』でも良かったソニン、今回の再演から加入の田代万里生の若手二人組もなかなか。不安だったのは実質主役であるラヴェット夫人役の大竹しのぶ。登場時はあまりに大竹しのぶのまま過ぎて、歌も難しいソンドハイム作品だけど大丈夫?と訝しんだものの、進行につれて役を自分のもとに引き寄せ、批判や不安を封じ込めてしまうスター性はさすがの貫禄。
楽曲やガラでは知っていた『レ・ミゼ〜』、ミュージカル公演は今回が初体験。帝国劇場では確保の難しい良席に誘っていただき万全の体制で鑑賞、となったもののやはり原作ハイライトシーンの羅列という印象は拭えず。一方でリピート鑑賞の楽しさみたいなものも垣間見ることができた。来年からは新演出ということだし、また行ってみよう。
二度目の再演となった『ダンス・オブ・ヴァンパイア』は別掲したとおり、通算5度目の観劇。でなくとも普段から各国公演音源を聴きまくっているので、もはや血肉になっており冷静な鑑賞は不可能。
『ロッキー・ホラー・ショー』は作品の歴史が持つお祭り騒ぎ的な感覚を取り入れたプロダクション。舞台版を観るのは1995年のローリー寺西主演版以来なのだけれど、今回のヴァージョンは良くも悪くも映画版ファンへの目配せ溢れる演出。作品の好き嫌いはキッパリと分かれるにせよ、破壊的なまでの古田新太フランクの存在感は圧巻。
来年は新年早々、注目舞台が目白押しなんだよなぁ。]]>
【観劇】『ダンス・オブ・ヴァンパイア』@帝国劇場
http://dablog.exblog.jp/14227538/
2011-12-22T22:59:00+09:00
2011-12-23T17:41:42+09:00
2011-12-23T01:00:43+09:00
scarpiaii
劇場
2年半ぶりとなる『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を鑑賞。
身辺が『ロッキー・ホラー・ショー』で盛り上がっている最中なので、なんだか浮気気分で帝劇に向かったわけだが、考えてみれば海外まで公演を観に行ったミュージカルはこれ1本きりなので、ぼくにとってはこちらが本命と言えなくもない。前にも書いた通りどっちも似たようなハナシだし。
この日の若手2人組Wキャストは、前回再演から引き続きの知念・浦井組。高橋愛、山崎育三郎の新キャストが観たかったけど、モー娘人気のせいか、チケット争奪戦に乗り遅れたか、全然穫れなかったよ。
今回は他にも新キャストがいたので、そちらのパフォーマンスに集中できたから、ま、よかったかも。
演出も初演・再演時と比べて変化が大きかったように感じた。楽日近くなってアドリブや客いじりが多くなっているせいもあるけど、全体的にゆったりとしたテンポ。
あと、キャストが入れ替わったせいで相対的にそう見えたのか、コーラス・アンサンブルが目立っていた。
やっぱり吉野圭吾(ヘルベルト役)が欠けたのはおおきいねぇ。
後を受けた馬場徹は損な役回りだと思う。何をどうやっても吉野さんと比較されるだろうから。
しかし、びっくりしたのはお客さんがものすごくヒートアップしてたこと。
エンディング〜カーテンコールに至っては熱狂的と表現していいくらいの大盛り上がり。
『ヤヌスの鏡』だよ!? 『ストリート・オブ・ファイヤー』だよ!?
連れて行った友人も言ってたけど替え歌だよ!?
ジム・スタインマンやミートローフがマイナーなこの国で、こんな風に受け入れてもらえるのはファン冥利で涙が出ましたとさ。]]>
【映画】Spandau Ballet/True
http://dablog.exblog.jp/14181775/
2011-12-16T02:27:00+09:00
2011-12-16T02:28:16+09:00
2011-12-16T02:27:31+09:00
scarpiaii
映画館
さて、文章書きのリハビリもすんだので、『ラブ・アゲイン』のハナシを。
それを思い立ったのは、この映画のクライマックスで、スパンダー・バレエの「True」がかかったからに他ならない。
「True」といえば、『ウェディング・シンガー』でスティーヴ・ブシェミが唄って以来、ロマンチック・コメディにおけるドリュー・バリモアのテーマ曲として使用されてきた楽曲。
そんな馴染みのメロディが『ラブ・アゲイン』の劇中で鳴り出したとき、ふと思いついたこと。
本作の主演スティーブ・カレルは、ドリュー・バリモアに取って代わったんじゃないの?
現在のスティーブ・カレルをイメージづけた『40歳の童貞男』は、周囲にとけ込めない純情派の初恋ものという点で、ドリューのロマンチック・コメディ路線を決定づけた『25年目のキス』を彷彿とさせるし。
ふたりともプロデューサーを兼務し、セルフイメージを売り出したり、
スパイ・スプーフ(ドリューには『チャーリーズ・エンジェル』、カレルには『ゲット・スマート』)に主演したり。
ん〜、説得力ないかな?]]>
【雑記】狂おしくも、莫迦げた、愛情。(何に?)
http://dablog.exblog.jp/14161567/
2011-12-13T01:24:00+09:00
2014-09-08T22:34:29+09:00
2011-12-13T01:22:01+09:00
scarpiaii
その他
12月の頭から微妙に体調が優れない。
まぁ、なんやかやとイベントが目白押しで、休まるヒマが無いというのもあるのだが、ふと気がつくと先月26日以来映画館に行っていないことに気がついた。
先日も友人と会話中に、
「スカルピアさんて映画好きなんですね。」
と言われ、はたと気がついた。
ウチには1000タイトルにせまろうかというDVD、Blu-ray、VHSやLDがあるにもかかわらず、買ってから一度も観ていない(どころか、開封すらしていない)、ソフトも多数ある。
にもかかわらず、映画館には週2回以上のペースで通っている計算。
これは、映画が好きなのではなく、「映画館」が好きなのではなかろうか?
観たい映画がどこの劇場にかかっているかを調べ、どのスクリーンで観るのが最適かを考えるひととき。
タイムスケジュールをチェックし、仕事帰りに、休日に、最も効率よく映画館をハシゴできるかを練る瞬間。
上映開始のどのくらい前にチケットカウンターに辿り着けば、なんとなく快適な座席を確実に確保できるか考える。
いざチケットを購入した後、さて、上映開始or開場までの時間を如何にして過ごすか。
これら一連の行為を、観る映画の内容と同じくらい楽しんでいる気がしてならない。
そりゃ、2週間も映画館にご無沙汰していれば、体調も悪くなる訳だわ。
かくして、先日の日曜、仕事終わりに久しぶりに映画館へ馳せ参じ、『ラブ・アゲイン』を観てきたという次第。
はて、ぼくのADLはカンペキにTFUだったのかしらん?
身につまされつつ、楽しめた映画でした。]]>
【告知】Happy Halloween at KAWASAKI
http://dablog.exblog.jp/13905817/
2011-10-30T01:25:00+09:00
2011-10-30T01:26:05+09:00
2011-10-30T01:25:31+09:00
scarpiaii
映画館
はやいもので、わたくし今年で5回目です。少しは見られたものになっているといいのですが…
今回はちょびっと衣裳をリニューアルしております。
パフォーマンスはともかく、衣裳は必見!
川崎ハロウィンのパレードと『ロッキー・ホラー・ショー』上映に行きます。
http://lacittadella.co.jp/halloween/
みなさまも一緒に楽しみましょう。
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【動画】『glee ザ・コンサート3Dムービー』を観てきたよ
http://dablog.exblog.jp/13705332/
2011-09-27T11:58:00+09:00
2011-09-28T01:00:17+09:00
2011-09-28T00:58:15+09:00
scarpiaii
映画館
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