2007年 08月 02日
『ゴースト・ハウス』 |
監督:ダニー・パン&オキサイド・パン、ゴースト・ハウス・ピクチャーズ製作
田舎の一軒家で、何者かが家族に襲いかかる。母親、姉が次々とさらわれ、ひとり残った幼い弟も敢え無く同じ運命をたどる。
いままたその家に都会から一組の家族が越してくる。家族構成は奇しくも両親に姉弟の四人。父親の仕事がうまくいかず心機一転といったところだが、どうやら姉のジェスも何か問題を抱えているらしい。よそよそしい母娘。
大量の鴉に迎えられ、家に入っていく親子。屋内は不穏な空気でいっぱいだがそれに気づいたのはジェスのみ。いや、幼い弟にも何かが見えているようだが、彼は一言もしゃべらない。両親の信頼を失ったらしいジェスは、不可解な現象を誰に相談してよいのか思い悩む。
夏のゴースト・ハウス・ピクチャーズ祭り第1弾。かつて、家長による家族殺しがあった屋敷に潜む幽霊という、まるで『呪怨』のプロットから書き起こされたかのような脚本は、同じ題材をして、何が西欧的な恐怖の要素なのか、アジアン・ホラーを特徴づけていたものが何だったのかを考察するには面白い。
であるならばいっそ、ゲルマン系か何かの監督(もちろん、エメリッヒを想定)を連れてきて、ガツガツと撮影された映画にしてしまった方が楽しめたと思うが、白羽の矢を立てられたダニー&オキサイドのパン兄弟は、ゆったりとした時間経過や、ゴーストのルックス・風情など、懸命にアジア風味を織り込もうとする。結局、主眼となるゴーストは中途半端な存在となり、解決に向けてのダイナミズムも脚本が意図していたようには機能していない。
田舎の一軒家で、何者かが家族に襲いかかる。母親、姉が次々とさらわれ、ひとり残った幼い弟も敢え無く同じ運命をたどる。
いままたその家に都会から一組の家族が越してくる。家族構成は奇しくも両親に姉弟の四人。父親の仕事がうまくいかず心機一転といったところだが、どうやら姉のジェスも何か問題を抱えているらしい。よそよそしい母娘。
大量の鴉に迎えられ、家に入っていく親子。屋内は不穏な空気でいっぱいだがそれに気づいたのはジェスのみ。いや、幼い弟にも何かが見えているようだが、彼は一言もしゃべらない。両親の信頼を失ったらしいジェスは、不可解な現象を誰に相談してよいのか思い悩む。
夏のゴースト・ハウス・ピクチャーズ祭り第1弾。かつて、家長による家族殺しがあった屋敷に潜む幽霊という、まるで『呪怨』のプロットから書き起こされたかのような脚本は、同じ題材をして、何が西欧的な恐怖の要素なのか、アジアン・ホラーを特徴づけていたものが何だったのかを考察するには面白い。
であるならばいっそ、ゲルマン系か何かの監督(もちろん、エメリッヒを想定)を連れてきて、ガツガツと撮影された映画にしてしまった方が楽しめたと思うが、白羽の矢を立てられたダニー&オキサイドのパン兄弟は、ゆったりとした時間経過や、ゴーストのルックス・風情など、懸命にアジア風味を織り込もうとする。結局、主眼となるゴーストは中途半端な存在となり、解決に向けてのダイナミズムも脚本が意図していたようには機能していない。
by scarpiaii
| 2007-08-02 21:52
| 映画館